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授業づくりのポイント | 学生が主体的に学ぶ授業づくり研究会
「学生が主体的に学ぶ授業づくり研究会(通称 学び研)」は、
国立富山高等専門学校の教職員を中心に活動する有志の会です。
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授業づくりのポイント

♦ 知識獲得のイメージ

 
伝統的な授業スタイルである講義形式(行動主義的)では、知識が獲得されるイメージは、優しい内容から難しい内容へと、下から順々に積み上げていくようなイメージです。
それに対して、主体的な学びにおいては、興味関心のあるところから知識が獲得され、それがどんどん広がることによって塗りつぶしていくようなイメージで知識が獲得されると考えます。大好きなことに熱中したとき、知識がおもしろいように頭に入っていき、それがつながって蓄積されていく経験は、大なり小なり誰にでもあるのではないでしょうか。

 

 

しかしながら、実際には知識は順々にきちんと積み上がっていくことはありませんし、また、ただ興味関心の赴くままに学んでも、スカスカの学びになってしまいます。授業では、これは避けなければなりません。

 

♦ スカスカの学びにならないための重要なポイント

 
そこで、学生が主体的に学ぶ授業づくりには、上の図で表したように①から⑦までのポイントを押さえることが重要だと考えます。
 
①認知やメタ認知の理論

学びの活動を組み合わせてプログラムをつくり、それを授業として組み立てるために、基本的な学習理論を知っておくことが大切です。

 

表:基本的な3つの学習理論

 

図:メタ認知

 
②教育プログラムの設計

一つひとつが目的をもつ「教えと学びの活動」「評価の活動」を組み合わせてプログラムをつくり、いくつかのプログラムをスムーズにつなぎ合わせて授業として組み立てます。講義主体の授業に比べると、より多様な学びの活動を用意することが必要です。

 
③指導者の役割

学生が主体的に学ぶ授業では、指導者は講演者ではなく、学びのファシリテーターの役割を担います。しかし、必要に応じて介入し時には教えることもします。ファシリテートと介入のバランスやタイミングがとても難しいですが、うまくいくと学生の学びが深まります。

 
④授業デザインと談話

授業の目的や達成目標、他の授業との関係などを考慮して、授業をデザインします。それに基づき、教育プログラムを組み立てます。

 
⑤学習環境の整備

授業デザインに応じて学習環境を整えます。学習効果が高まるように、場所、時期、関わる人、教材、学ぶ状況などを整備します。

 
⑥リテラシーの獲得

たとえば、調べ学習を行うときには、情報を見つけ出すスキル、選択するスキル、優先順位をつけるスキル、まとめるスキル、発信するスキル、知財保護の態度などが不十分だと、学習が深まりません。このような情報リテラシーの他に、コミュニケーションやチームワークなど、主体的な学習に欠かせないリテラシー獲得を、どのように行うのかが重要です。

 
⑦教育評価の意義と方法

主体的な学びと評価とは切っても切り離せないものです。評価の在り方によって学生の学びの質や量が大きく変わります。授業デザインや教育プログラムデザインに評価をどう組み込むかが重要です。